回答一覧 - 治療とつきあう・カウンセリング・その他 No.8 -
年齢:30 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:14回 人工授精:14回 体外受精:2回
 2年ほど前から、ストレスによってうつ病・強迫性障害を発症してしまい、現在も薬を服用しています。
 ただ、凍結中の受精卵があり半年ごとに維持費を支払っています。現在は、維持費を支払うのも負担と感じているのが正直なところです。
 もしも、薬を服用中でも移植が可能であれば行いたいと思っていますが危険でしょうか?現在、服用中の薬は、ルボックスとピーゼットシーです。

 ルボックスとピーゼットシーの一日内服量の情報がありませんので、一般的なお答えとなります。
 精神疾患の場合、多剤を服用するケースが多いですが、このケースでは比較的安全な2種類の内服薬だけのようです。受精卵を凍結されていて、胚移植の時期を決めかねておられるようですが、技術的には特別な問題はないと思われます。2種の薬を服用していて生理が乱れていなければ、自然周期で胚移植、少し乱れがあるようであればホルモン投与で生理周期をつくって移植となります。
 ただしこのケースでは、技術的な要素以外の面が重要と思われます。体外受精(IVF)には、やはりある程度のストレスが伴いますし、胚移植が成功に終わって着床したならば、分娩までの長い10ヶ月間を乗り越えなければなりません。そしてその後の子育ての苦労もあります。その点、精神科の主治医とよくご相談されて下さい。[2009年5月2日]
(産婦人科医:佐々木雅弘)
年齢:28 基礎体温:不明 生理周期:規則的 タイミング法:1回 人工授精:回 体外受精:回
 私は原発性無月経で、今年に入ってHMG+HCGで妊娠に望みましたが成功しませんでした。その後、麻疹と水疱瘡の抗体を持っていないとのことで、麻疹を2月末、水疱瘡を3月末に予防接種しました。通院している大学病院の医師も、予防接種を打ってくれた近所の産婦人科医師も、予防接種後1ヵ月で排卵誘発剤を打って良いと説明をしてくれました。
 しかし、インターネットで調べると、予防接種後2〜3ヵ月は避妊すべきと書いてあります。1ヵ月後から排卵誘発剤を打って治療を始めてもいいのか悩んでいます。予防接種が妊娠や胎児に及ぼす影響はどのようなものになりますか。教えてください。

 麻疹や水疱瘡は風疹と違い胎児に奇形を起こすことはありませんが、妊娠中に罹ると早産、流産の率が若干上がります。麻疹や水疱瘡のワクチンの製造元である製薬会社では2ヶ月の避妊期間をおく事を勧めています。
 ワクチン投与後1ヵ月で排卵誘発剤を打っても、凍結胚移植であれば2ヶ月以内に着床しないので特に問題ないと思われます。
 また、妊娠前3ヶ月未満あるいは妊娠中に誤って接種してしまった約300例についての報告によると、先天性水痘症候群が原因で流産をした例は認められておりません。過剰に心配される必要はないと思われます。[2009年5月2日]
(産婦人科医:佐々木雅弘)
年齢:33 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:0回 人工授精:0回 体外受精:0回
 不妊歴2年です。30歳になってから、必ず、夜トイレに起きるようになってしまいました。精神的なものでしょうか・・・もしも精神的なことが影響している場合は、不妊と関係がありますか?また、治療方法はあるのでしょうか?

 夜2回以上トイレに起きられるようであれば、夜間頻尿が考えられますので、泌尿器科に相談されてください。直接不妊症とは関係しませんのでご安心ください。治療方法としては、いくつかの内服薬がありますが、必ず泌尿器科を受診されて処方していただいてください。夜1回程度であれば、気になさらないでよいでしょう。[2009年4月18日]
(産婦人科医:佐々木雅弘)
年齢:33 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:112回 人工授精:5回 体外受精:0回
 排卵日から生理開始直前まで、鼠径部(そけいぶ)に痛みがあります。私は原因不明の不妊症ですが、不妊と鼠径部の痛みが関係ある事例はあるでしょうか?癒着の可能性など、考えられることがあれば教えてください。

 ご指摘のとおり、子宮や卵巣などの癒着により下腹部の痛みを生じる方もおられます。しかし、鼠径部というのであれば、場所がやや低すぎるかもしれません。気になるのであれば、症状がある時に一度超音波検査を受けることをお勧めいたします。このような症状は、月経前症候群の一種であると考えたほうが良いかもしれません。その場合は直接不妊とは関係ありません。月経前症候群の対処法としては、内服薬やアロマテラピーなどが考えられます。[2009年4月18日]
(産婦人科医:佐々木雅弘)
年齢:36 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:4回 人工授精:4回 体外受精:8回
 排卵誘発で、右側臀部に注射をしているのですが、その部分を押すと痛み、しびれたように感じることもあります。そちらを下にして眠ることができない時もあります。現在は、排卵誘発と受精卵を戻したので、黄体補充の注射をうっています。しばらく日が経てば痛みは消えるものでしょうか・・・毎回起きますが、何か回避策はないでしょうか。

 筋肉注射は、しびれ感や注射部位の疼痛、発赤、硬結(しこりのようになること)を起こすことがあります。
 1周期経つと軽減することが普通です。気になるようであれば、注射部位を左側臀部や肩部などに変えると良いと思います。[2009年3月17日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:40 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:2回 人工授精:2回 体外受精:4回
 8年前に自然妊娠・出産しました。その後C型肝炎治療を行って完治したので2人目を望んでいますが、なかなか恵まれず、2年前に転院しました。
 その後、顕微授精(ICSI)を受けました。1回目は胎嚢を確認する前に出血して流産、2回目は分割せず、3回目は卵の分割も内膜の状態も良かったのですが着床しませんでした。
 毎回、卵が1つしか卵が採れず、経済的に厳しいし、先生も忙しいようでゆっくり話ができないのも重なり、精神的に落ち込んでしまい、半年前から治療をお休みしています。
 年齢的な焦りもあり、漢方薬局で処方してもらって体調を整えてタイミングをはかっていたのですが、先月から高温期に出血が続くようになり、今周期はタイミングをとった後から9日間出血が続きました。
 しばらく癌検査も受けていないし、8年前の妊娠時に子宮筋腫があるとも言われていることもあり、何か他の病気があるのかと心配になっています。卵胞や子宮の状態も気になるところですが、上記のような症状がある場合、どのタイミング(今すぐ・生理3日目までに・低温期中になど)で受診すればよいでしょうか。

 基礎体温表に出血の日と量を記録して、早めに受診されてください。月経の多い日を避けて受診すれば良いと思います。経膣超音波検査など(場合によってはMRIも)で、子宮筋腫の部分と大きさを診てもらって下さい。また、出血の部位(子宮の中なのか子宮の入り口なのかなど)も診察してもらって下さい。子宮体癌と子宮頚癌の検査も行う方がよいと思います。[2009年3月5日]
(産婦人科医:粟田松一郎)
年齢:31 基礎体温:二相性 生理周期:不規則 タイミング法:2回 人工授精:0回 体外受精:0回
 両側卵管閉塞で、体外受精(IVF)しかないと言われました。しかし、夫は協力的でなく、体外受精に進むことができません。
 素人考えなので恥ずかしいのですが、卵子を取り出して、卵子を子宮に戻して、その後性交渉をするということで、妊娠には至らないのでしょうか。体外受精の他に、方法はないのでしょうか・・・

 卵子だけを子宮に入れて、夫婦生活をするという方法は、体外受精(IVF)が始まった当初、実験的に行われていたことがありますが、ほとんど成功しておりません。精子と卵子が出会い受精し胚盤胞により発育する場所は、子宮ではなく卵管の中です。子宮の中と卵管内の環境は全く異なります。ですから、たとえ卵子を子宮内に入れた後、夫婦生活をして精子が子宮内に入ってきたとしても、受精およびその後の胚発生数は生じません。ですから、採卵後、精子と受精させ、分割を確認した胚を子宮内に戻すことをお勧めいたします。
 ご主人にお子さんに欲しいというお気持ちがあるのでしたら、この点をしっかりご本人に伝えご理解頂いて下さい。
 排卵誘発剤として、GnRHアゴニストまたはGnRHアンタゴニスト、クロミッドなどを使いますと、薬剤の直接作用で子宮内膜や黄体に影響を与え、着床率が下がります。体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI)の場合には、採卵した周期にはすべての胚を凍結して、別の周期(自然周期)に胚移植をすることが有効だと考えます。しかし、この技術は、凍結技術は完全であるという事が前提にあります。ですから、すべての施設で可能となるわけではありません。[2009年2月16日]
(院長:田中温)
年齢:36 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:5回 人工授精:4回 体外受精:7回
 治療歴6年です。3年前に、1回目の体外受精(IVF)で子宮外妊娠となり、両卵管を切除しました。
 現在は、仕事を退職し、体外受精を繰り返しています。普段は趣味に没頭して、自分の時間を楽しんでいるのですが、治療がはじまると、1人で家にいると不安になったり、泣き出したり、食事量が減ってしまったりします。どうも精神のコントロールができなくなるようです。
 このような不安感が強く出てしまう方は、いらっしゃいますでしょうか?心療内科を受診しても、不妊のことがうまく理解してもらえるのか不安です。それでも、心療内科を受診すべきでしょうか?
 (カバサール、アスピリンを服用し、エストラーナ(貼り薬)を使用中です。)

 精神的不安感が強いようですので、心療内科を受診されてお気持ちをドクターに聞いていただいて、適切な診断が必要と診断されれば治療していただくとよいでしょう。
 体外受精(IVF)治療中に心療内科の治療が重なっても構いません。
 薬についていえば、妊娠されたら良くないものもありますので、診療内科の先生と相談して、体外受精後は休薬もしくは大丈夫なお薬への変更をしていただくと良いと思います。
 カバサール・アスピリン・エストラーナは心療内科の薬と重なっても大丈夫です。[2008年10月16日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
色々な予防接種を立て続けにしておりますが、妊娠への影響はありますか?
年齢:36 基礎体温:不明 生理周期:不規則 タイミング法:2回 人工授精:0回 体外受精:0回
 タイミング療法で授かりました子供が2人おります。3人目を希望しておりますが、私自身の抗体検査をしましたら、水疱瘡、麻疹、風疹、おたふくかぜの抗体がないことが分かりました。子供が保育園に通っており、心配でしたので、今年の6月に水疱瘡の予防接種を受け、また8月に 風疹麻疹の混合ワクチンの予防接種を受けました。あとは、おたふくかぜの予防接種が残っているのですが、少し疑問がありますので、質問させて頂きます。
 ■質問1
 水疱瘡予防接種(6月)と風疹麻疹の予防接種(8月)はすでに終わりましたが、おたふくかぜの予防接種を9月にうけた場合、立て続けの接種となりますが、妊娠に影響はないでしょうか。そもそも、立て続けに接種をしてもよいものでしょうか・・・
 ■質問2
 妊娠中に、おたふくかぜに罹ってしまった場合、どのような影響がありますでしょうか。

 おたふくかぜのワクチンと風疹のワクチンは弱毒ですが、生ワクチンなので接種後2〜3ヶ月の避妊が必要です。
 立て続けの接種ですが、6月・8月・9月となっていますので、問題ないように思いますが、その点に関してはワクチンをされる先生に確認されてください。ついでに言えば、麻疹ワクチンも生ワクチンです。
 妊娠中におたふくかぜに罹ることは少なく、データが多くないために、必ず出る影響などの断言はできません。
 風疹や麻疹ヘルペス(水泡瘡)等は、妊娠週数によっては強い副作用はありませんが、流産や死産等の報告もありますので、まずは罹らない方が良いでしょう。予防接種で防げるものは防ぐという心がけはよい判断だと思います。[2008年10月16日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:28 基礎体温:二相性ではない 生理周期:不規則 タイミング法:0回 人工授精:0回 体外受精:0回
 先日、皮膚癌がわかり、病院でX線をはじめ、CT、ガリウムシンチ、PETなどの検査を受けました。X線は何ヶ所か撮影し、検査をたくさん行いました。
 ちょうど不妊治療を開始しようと思っていた矢先の病気だったのですが、検査の結果、今のところ転移もなく、切除手術のみでよいとのことでした。検査の1ヶ月間で、放射線をたくさん浴びたと思うのですが、妊娠にはまだしばらく期間をおいた方がよいのでしょうか。影響がある場合、どのくらい期間をおくべきでしょうか。

 X線、CT、PET等は非妊時であれば問題ありません。しかしガリウムシンチは、しばらく残存する可能性もあると思います。
不妊治療で、すぐに妊娠するということを考え、安全期間が必要ということもあります。その期間については、放射線の専門家にお聞きになられた方が良いと思います。[2008年10月1日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:36 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:15回 人工授精:9回 体外受精:1回
 30歳を過ぎてから血圧が高めで、近い将来、降圧剤を飲むことになると言われています。自宅でも気をつけて、よく血圧を測りますが、この1ヶ月ほど、今までにないくらい血圧が高く、病院に行こうと思っています。
 現在、通っている婦人科の先生に報告をしたところ、血圧の問題がはっきりしないと不妊治療を進められないと言われました。降圧剤を飲みながらの不妊治療は可能なのでしょうか。
 血圧が高いことは、出産時にはハイリスクであることはわかりますが、降圧剤を飲みながら、治療をしたり、妊娠継続はできるのでしょうか?出産を断念しなればいけないのかと考えてしまい、ショックを受けています。血圧が高い場合の治療への影響やリスクを教えて下さい。

 高血圧は不妊治療だけでなく、妊娠に対して大きな影響があります。特に、妊娠中は、妊娠中毒症として、母体や胎児に影響を及ぼすことがあります。
 もちろんその程度や原因疾患にもよりますし、適切な治療が行われているかどうかにもよります。高血圧自体は内科の病気ですので、内科の専門医の診察を受け、治療の必要があれば指示通りにしてください。
 降圧剤には、妊娠に対して大丈夫なものと良くないものがありますので、その点も内科の先生の指示を受けることが必要です。
 高血圧の状態での不妊治療は可能ですが、妊娠に対して、薬剤への十分な注意が必要となります。[2008年9月16日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:36 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:10回 体外受精:4回
 治療を始めて5年になり、なかなか結果が出ないので、GIFT法を試してみたいと思っています。ただ、経済的な余裕がなく、お金の事が気になっています。
 GIFT法の場合は、一泊の入院が必要のようですが、治療費以外に入院費用も必要ということになるのでしょうか?施設によって異なるかと思いますが、セントマザーではどのようになっているのか教えて下さい。

 当院におけるGIFTをした場合の費用は315,000円となっております。ただし、これに顕微授精の費用が別途加算となります。顕微授精の費用は卵が1〜3個の場合には、10,500円、4〜6個の場合は、21,000円、7個以上の場合には31,500円となります。その他に雑費として15,000〜25,000円かかります。
 当院の場合の入院費用はGIFTの費用に含まれているため、必要ありません。[2008年9月16日]
(院長:田中温)
年齢:35 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:10回 人工授精:8回 体外受精:2回
 前回の採卵では、ロング法で卵が22個採れて、受精卵が4つできましたが、グレードが悪くて妊娠にはいたりませんでした。
 星状神経節ブロックが、不妊治療に効果があると麻酔科の先生が書かれた本にのっていましたが、本当でしょうか。

 星状神経節ブロックは、技術も必要ですし、合併症も起こす神経節ブロック専門医でないと行えません。
 この適応に不妊症はありません。また、不妊治療のために困難な神経節ブロックを行なうことはありません。効果があるという十分な根拠に乏しいと思います。[2008年8月20日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:39 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:3回 人工授精:0回 体外受精:4回
 不妊で悩んでいる私に、友人がレシチンを飲むように勧めます。私はもともとサプリメントが苦手で、妊娠を望むようになってからは特に葉酸やビタミンでさえ躊躇してしまうほどです。
 しかし、その友人は、「子宮の状態が悪いから着床しないのだから、レシチンを多めに摂取すればいい」と言います。
 私はどうしても気がすすまなくて、購入はしたものの服用してはいません。レシチンは着床率を上げるのに効果があるのでしょうか。年齢もギリギリなので、効果があると聞けば、何にでもすがりたい思いはあるのですが・・・。効果があるのかどうか教えて下さい。

 レシチンとは、体の脳や組織や卵黄等を形作るリン脂質という生化学物質です。この物質が着床率を上げるという報告はありません。
 基本的にサプリメントは、健康補助食品としての役割のみですので、体に対しての作用や着床率改善への効果等があるとは考えにくいでしょう。あなたが健康補助食品として服用されることは構いませんが、不妊治療に対する作用を期待してはいけません。むしろ栄養バランスを考えた食材を規則正しく摂り、毎日の食生活を楽しく充実させていった方が健康的で不妊に対しても効果的だと思います。[2008年8月20日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:30 基礎体温:二相性 生理周期:不規則 タイミング法:10回 人工授精:0回 体外受精:0回
 タイミング療法をしており、予測された排卵日にタイミングを持ち、高温期14日後に妊娠検査薬で陽性がはっきりでました。翌日(15日目)、再度検査を行ったところ、更にはっきりとした反応がでました。
 その15日目の朝に、「つわりがはじまってくる前に・・・」と思い、美容院にヘアカラーに行ってしまいました。保護剤を塗ってもらい、地肌には極力液がつかないように、0.5cm離してカラーリングしました。
 済んでしまったことですが、カラーリング剤が化学薬品であり影響がないともいえないことを知り、ものすごく後悔しています。高温期15日目ですが、やはりもう胎児への影響がではじめる時期なのでしょうか?カラーリング剤やパーマ液の胎児への影響について教えて下さい。

 カラーリング剤やパーマ剤は石油から合成された化学物質です。もちろん体に使用するものですから、安全性の面では大丈夫と思われますが、慢性毒性や胎児に対しての影響は考慮されていないと思われます。
 15日目の朝ということを気にされていますが、実際に胎児への影響の可能性があるのは、この日より先であると考えてよいと思います。更にカラーリング剤やパーマ剤を直接体内に取り入れるわけではありませんし、皮膚についたというだけの話ですので、このようなことを心配するならば、シャンプーやリンス、他の化粧品やクリーム等も全て影響を心配しないといけなくなりますが、現実の生活で行われている常識の範囲内で何か問題があるという報告はありません。
 従ってそれほど心配されなくてよろしいですし、それらが心配でしたら今後は使用を避けて下さい。[2008年8月20日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:38 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:1回 人工授精:0回 体外受精:0回
 先月、排卵日2日前にHCG注射を打ち、翌日に性交するよう言われたのですが、HCG注射を打った当日、主人はマスターベーションをして精子を出してしまったようです。翌日の性交時には、ほんのわずかな精子しか出ませんでした。
 ある本に、「連日射精した場合、精子はとても薄くて、未熟な精子である。その未熟な精子で受精すると、先天性異常の子供が生まれる可能性があるので、2〜3日禁欲しなければならない。」という事が書いてあり、とてもとても不安になってきました。
 年齢のこともありますし、毎日いつも早く目が覚めるほど、不安に思っています。この本の内容は本当でしょうか。

 健康な男性でならば1晩あけば精子の状態は戻ります。一度ご主人の検査をされて下さい。精子の数と動きが共に平均以下であれば、回復までには1晩以上かかるかもしれませんね。[2008年7月15日]
(院長:田中温)
年齢:34 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:0回 人工授精:0回 体外受精:0回
 2歳の子どもが1人おりますが、2人目を考えています。1年前から、自己流でタイミングを合わせておりますが、なかなか妊娠しません。治療に踏み切ろうかと考えましたが、夫は「単身赴任だから仕方ないのでは?」と治療に協力してくれませんでした。
 私は、冷え性という自覚症状はありますが、検査を行っていないので、不妊かどうかは分かりません。年齢的にも早く2人目を授かりたいと思っているのですが、単に早く妊娠したいからという理由だけで体外受精(IVF)などを受けられるのでしょうか。互いに検査をして問題がないとして、主人が単身赴任で離れている場合は、一般的にどのような治療をすればよいのでしょうか。

 まず、子宮卵管造影検査をされてみて、卵管の通過性に異常がないことを確認して下さい。精子の検査も異常なければ自然妊娠可能ですが、御主人が赴任されているならば御主人の精子を凍結しておけばどうでしょうか。  人工授精(AIH)時に凍結精子を解凍して行えば、御主人が離れていても治療が可能です。また、体外受精(IVF)の場合でも同じように行えば御主人が離れていても治療可能です。[2008年7月15日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:36 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:0回 人工授精:10回 体外受精:2回
 しばたらく人工授精(AIH)を続けていましたが、子宮外妊娠2回してしまい、腹腔鏡手術で卵管切除の手術をしました。もう片方の卵管もひどい癒着だったのことで、体外受精(IVF)に切り替え、治療を継続しています。
 なかなか結果が出ないので、転院を考えており、主治医にも相談をして承諾が取れています。
 転院した場合は、治療はまた1からのスタートになるのでしょうか。(卵管造影検査や腹腔鏡検査などを再度行なうのでしょうか?)できれば、現在の病院からデータを持ちこんで、そのまま継続したいと思っていますが、一般的にそのようなことは可能なのでしょうか?セントマザーの場合は、どうなのでしょうか?

 転院して医療施設を変えることは患者様の自由です。検査や治療は前のデータを見ながら、患者様と共に選択することになります。当院でも同じです。
 あなたの腹腔鏡手術の所見からは卵管造影検査や腹腔鏡検査はされなくてよいと思いますが、その点についても新たな担当医と共に十分お話をされ、納得の上で治療を進めていって下さい。[2008年7月1日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:30 基礎体温:不明 生理周期:不明 タイミング法:7回 人工授精:0回 体外受精:0回
 看護師をしており、先日針刺し事故をしてしまいました。 その針を使用したと思われる患者さんには、肝炎などはないだろうとの事ですが、抗原・抗体の検査はしました。しかし、患者さんを特定できてないので、かなり不安です。
 実は、今月末からの生理開始後、HMG-HCGを用いて、人工授精(AIH)を予定しています。このような状態で治療を再開してもよいのでしょうか?数ヵ月後の自分の肝炎の検査後がよいのでしょうか?

 釘刺し事故は非常に心配ですが、HMG-HCGでの人工授精(AIH)治療と釘刺し事故に関しては、直接的な関連があるものではありません。従って治療を再開してもよろしいと思います。ただし、肝炎の検査自体は数ヵ月後に再度施行して下さい。[2008年6月16日]
(産婦人科医・麻酔科医:姫野憲雄)
年齢:34 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:6回 人工授精:2回 体外受精:3回
 セントマザーでお世話になっています。結婚して7年半(妊娠を希望してから約4年)になります。
 これまでに、3回の顕微授精(ICSI)をして、1回目は胎嚢確認直後に流産、2・3回目は結果が出ませんでした。腹腔鏡でも異常はなく、院長からは「いい子宮・いい卵の状態・内膜が厚くていい状態」と誉めてもらうことが多いのですが、なかなか結果がでません。ただ、子宮頸管が狭くて移植しづらいため、3回目の移植前に子宮頸管を広げる手術をしました。
 夫はできる限り送迎をしてくれますが、移植日などの肝心な時に飲みに行くなど、治療に対して温度差があるように感じ、ケンカになってしまうことも多々あります。最近では、子供ができないなら、離婚して子供のことを考えずに生きた方が、楽で幸せになるのではないかと、私から離婚話をすることもあります。
 ホルモン剤の服用とストレスで、ここ2年あまりで7キロも太ってしまいました。今まではホルモン周期の凍結胚移植ですが、次は自然周期がいいでしょうか?ギフト・ジフト法はまだ早いでしょうか・・・?もう無理なら、きっぱり諦めたい気持ちもありますが、まだ34歳で、諦めることもできず・・・今後どうすればいいのか、本当にわからなくなってきました。精神的な部分も相談にのってもらえるのでしょうか・・・

 なかなかいい結果が出なくても申し訳ありません。不妊治療を継続していく際にご夫婦の気持ちにズレが生じ、大変ストレスになるということはよくあることです。しかし、あなたとのお子さんを欲しいと願うのはご主人も同じだと思いますよ。
 問題なのは体重が増えることです。体重が増えると腹腔鏡ができなくなってしまいますよ。次回は自然周期に戻してみましょう。それには、月経周期が規則正しくて二相性であることが原則ですが、次回来院時にカウンセリングご希望とおっしゃってください。専門家がカウンセリングさせていただきます。[2008年6月2日]
(院長:田中温)
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