回答一覧 - 高度医療(体外受精・顕微授精・ギフト他)No.54 -
年齢:43 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:7回
 先日3回目の流産になりました。不育症などは検査済みです。
 余剰胚がないため、次の治療はまた採卵からになります。43歳という年齢もあり早く治療を再開させたいのですが、現在通院中の病院では、採卵周期に入るにはHCG値が0になるまで治療が再開できません。流産後の治療再開は、どのクリニックでもHCG値が0になるまで採卵周期に入れないものなのでしょうか?

 当院では、流産後は、3回目の月経発来から治療を再開する方針としています。妊娠による子宮・卵巣への負担は非常に強く、無理に治療に踏み切っても数・質ともに十分な卵子を採取できない可能性があります。このため、子宮卵巣機能の回復まで治療を休む方針にしている訳です。
 あなたのクリニックでは、HCG-βが0になるまで治療に入らないとの事ですが、当院では月経初期に超音波像で卵巣内に正常な胞状卵胞が確認でき、月経が周期的にあり、二相性となっていれば治療に入ります。[2012年7月17日]
(産婦人科医: 茅原 誠)
年齢:36 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:6回 体外受精:1回
 セントマザーで体外受精にて第一子を授かり、そろそろ二人目を考えております。前回は2個戻して、1個が無事着床し正常妊娠できました。まだ凍結胚が3個残っており、これらは全て同じグレードで同じ試験管で保管されているようです。
 今回は1個を戻す予定ですが、移植する1個だけを解凍することは可能でしょうか。それとも同じ容器で凍結されていれば3個全て解凍することになるのでしょうか?もし3個解凍すると2個は破棄ということになるのでしょうか?

 受精卵が3つ一緒に凍結されているのであれば、解凍は3つ一緒に行われます。1つだけを選択して解凍する事はできません。解凍後の受精卵の状態をみて移植する受精卵を決定しますので、1個だけ移植して残りの2個を再凍結する事は不可能ではありませんが、解凍後の受精卵の状態が良好でない場合、この作業は不可能となります。
 また、解凍し、分割が進まず移植に適さないと判断された受精卵が廃棄となる可能性がないとは言えません。[2012年7月17日]
(産婦人科医: 茅原 誠)
年齢:43 基礎体温:不明 生理周期:規則的 タイミング法:36回 人工授精:10回 体外受精:回
 基礎体温表をつけているのですが、先生は表を一度も見てくれず、排卵確認のために尿検査とエコー確認をしようと受診すると「今日の体温は?」と聞かれ、人工授精の際にも体温を聞かれます。
 エコーで確認すると、卵胞は正常な大きさです。ただ、生理28日周期なのに排卵が10日前後で来るようになってしまい、人工授精を始めてからはHCGを注射しても排卵しなくなりました。ちなみにHCG注射は、人工授精した日に1回、翌々日にも排卵してなかったので1回、計2回注射しました。こんな治療を3回以上していますが、HCG注射を2回もしてから排卵させて受精するのでしょうか?卵も精子も無駄の様に思えます。
 排卵しなくなったのは、何が原因なのでしょうか?また、排卵障害とは、卵が育たないことを言うのでしょうか?血液検査など一切してもらえませんでしたが、薬などで治療はできないのでしょうか?

 文章から受けることは、まずあなたと主治医の間での関係がうまくいっていない、あなたの意見することに対して主治医に十分理解してもらっていないように思われます。まず、あなたが診療に希望することを主治医に話し、あなたが納得のいく治療を受けられることが良いかと思います。もし理解してもらえないのでしたら、転院されるのがいいかと思います。
 HCG注射を打って排卵しない場合、(1)HCGを打つタイミングが合っていない (2)卵の大きさはいいが排卵がうまくいかない、この2点が考えられます。年齢とともに排卵しにくい状態になっているなら、次のステップとして体外受精を考えられた方がよいかと思います。[2012年7月17日]
(産婦人科医: 永吉 基)
年齢:33 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:3回
 月経は規則正しくきており、排卵日もはっきりしています。1、2回目の採卵周期戻しでは移植後にホルモン剤の投与がありました。3回目は自然周期戻しだったため、ホルモン剤の投与はありませんでした。
 採卵周期には「着床を助けるため、生理を起こさないためにホルモン剤を飲み忘れないように」と注意がありますが、素人の考えだと「自然周期戻しの後に服用しても、着床を助けてくれるんじゃないか」と思ってしまい、自然周期戻し後に何も薬が出なかったのが逆に不安になりました。
 以前のQ&Aに「自然周期戻しの場合、月経が規則正しく排卵日がはっきりしている方には、ホルモン剤を使わない方が妊娠率は高くなり、流産率は低くなります」とありましたが、着床を助ける薬のはずなのに、使わない方が妊娠率が上がるという意味がまだ理解できていません。どちらも同じ『移植』なのに、違いは何なのでしょうか?ホルモン剤は自然周期戻しに投与されることはまず無いのでしょうか。使いたい場合は最初からホルモン周期を希望した方がいいのでしょうか。治療回数が限られているので不安な日々です。月経や排卵、基礎体温に問題がなければ、無理にホルモン周期にしない方がいいのでしょうか?

 まず、採卵周期の移植時にホルモンを補充するのは、調節卵巣刺激(注射や飲み薬で沢山の卵胞を育てる)による卵巣機能の低下を補う事が目的です。このため、胚移植時のホルモン補充は必須です。凍結胚移植では、ホルモン補充周期と、自然周期による移植の2種類があります。凍結胚移植時は女性ホルモンのバランスが通常の状態に戻っておりますので、排卵が確認された後には、子宮・卵巣系は妊娠に十分な状態となる事が多いです。よってホルモンの補充は必須ではありません。このような状況でさらにホルモン剤を投与すれば過量投与となる可能性もでてきます。(ただし黄体機能が低下している患者様に対してホルモン剤を投与する事はあります。)
 ホルモン補充周期は、当院では月経周期が乱れている方、排卵がなかなか確認できない方に施行する事が多いです。特に排卵が確認できないような状態では黄体機能に影響が出るなど、着床に適した環境が整っていない可能性があります。よって、ホルモン剤で内膜を十分に厚くし、着床環境を整えるのです。
 当院での凍結胚移植は、自然周期で移植した方が、ホルモン剤を使用して移植した場合より妊娠率が高いため、基本的には月経周期が整順で排卵が確認できる患者様には自然周期での移植をお勧めしています。ただし、ホルモン補充周期での凍結胚移植を否定するものでは決してありません。自然周期移植にこだわりすぎて、移植のタイミングを逃すようなことのないようにされてください。[2012年7月17日]
(産婦人科医: 茅原 誠)
年齢:36 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:6回 体外受精:6回
 子宮筋腫・子宮内膜症(チョコ)・子宮腺筋症持ちです。3年前ぐらいから、生理が始まる10日前より少量の茶色の出血が続き、そのまま生理になります。地元の病院では「生理前だから気にしなくてもいい」と言われました。
 先月、桑実期胚1個と10細胞期胚1個を移植しました。子宮内膜の厚さは9.2mmでしたが、生理が来てしまいました。今回も10日前から茶色の出血がありましたが、着床と何か関係はありますか?この出血が原因で着床しないのではないでしょうか。また、子宮内膜症(チョコ)が、着床しない原因の可能性もありますか?

 茶色の出血と着床は多少の関係はあると思います。子宮内膜症、腺筋症は着床を妨げる要因になる場合がありますが、状態により異なります。基礎体温は、高温期が10日間以上続きますでしょうか。高温相になってもグラフが不整であったり、10日未満の場合は黄体機能不全の可能性が考えられます。
 採卵周期はホルモンバランスが崩れることによる不正出血が考えられるため、分割状態の良い受精卵はできる限り凍結保存し、別の周期にホルモン補充を行いながら凍結胚移植を行う方法もお勧めします。[2012年7月17日]
(産婦人科医: 伊熊 慎一郎)
年齢:37 基礎体温:二相性ではない 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:7回 体外受精:6回
 以前の病院ではロング法で11個採卵、全部受精、胚盤胞になった2個を凍結し、移植しましたが陰性でした。
 今通っている病院は血液検査やホルモン検査が全く無く、医師からの指示で過去2回ショート法にて誘発を行いました。1回目は、16個採卵したうち、10個受精し、2個を新鮮胚移植しましたが陰性で、残りは凍結しました。2回目は、18個採卵したうち、10個受精し、2個を新鮮胚移植しましたが陰性で、残りは凍結しました。
 次回の採卵も同じようにショート法の予定ですが、ロング法のほうが良いのでしょうか?それとも、年齢的にこのままショート法でいいのでしょうか?アドバイスをお願いします。また、今までは基礎体温が二相になっていたのに今月はがたがたでした。年齢的に急に悪くなるのか・・・すごくショックです。また二相性に戻ってくれるのでしょうか?

 今通われている病院では、血液検査やホルモン検査がないのはどういう理由からでしょうか。2回の新鮮胚、凍結胚の分割状態はどうだったのでしょうか。1回目凍結できているのに凍結胚を移植せずに2回目の採卵をし、また次も凍結胚があるけれど3回目の採卵をしたというのはどうしてでしょう。
 ショート法で状態の良い卵が採れているのでしたらショート法でいいと思いますし、病院は違いますがロング法の方がいい卵が採れたのであればロング法がいいと思います。基礎体温が二相性にならないのは排卵がうまくいっていない可能性がありますから、排卵が起こっているか、黄体期がきちんと高温相になっているか担当の先生に相談されるのがいいと思われます。排卵がきちんとなれば二相性になると思います。[2012年6月16日]
(産婦人科医: 永吉 基)
年齢:29 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:7回 人工授精:4回 体外受精:1回
 夫婦ともに異常が分からず、体外受精まで進んできました。
 人工授精をしていた時は、クロミフェン1錠を5日間内服する誘発法で、だいたい4〜5個卵胞が見えていました。今回アンダゴニスト法にてフォリルモンP150の注射で誘発し、採卵した8個のうち受精したのが6個で、G3が2つとG4が4つでした。新鮮胚移植でG3の2日目5細胞の胚を1つ、G4の5細胞を移植しましたが、結果は陰性でした。G3の2日目5細胞を1つ凍結してあります。
 年齢の割に卵の数も質も悪く、ショックを受けています。現在通っている病院ではホルモン値などを教えてもらっていませんが、特に何か言われたことはありません。卵巣機能が悪いのでしょうか?こういう場合は、自然周期で採卵した方が質の良い卵が採れるのでしょうか?
 今後、凍結胚をホルモン周期にて移植する予定ですが、1ヶ月しか間を空けていなくても大丈夫でしょうか?また、移植時に普通は尿をためるようですが、現在の病院ではためていません。ためなくても大丈夫なのでしょうか?

 奥様の年齢を考えると、アンタゴニスト法で採卵した卵子から分割が良好な受精卵が出来ていないということは、この方法は合っていなかったと考えられます。次回、採卵周期に入られる際は、月経3日目までに胞状卵胞の数、FSH、LH、E2、AMHなどのホルモン検査を行い、奥様に合った卵巣刺激法を決められると良いと思います。自然周期の採卵でも悪くはありませんが、まずは少しでも多くの良質な卵子を採取することを目標とされると良いと思います。
 凍結胚移植は、採卵周期から1周期空けて、遺残卵胞がなければ治療に入って問題ありません。基礎体温が二相性で月経周期が規則的であれば、排卵日を確認してから移植日を決定する自然周期での凍結胚移植をお勧めします。
 胚移植の際に尿を膀胱内に溜めておくのは、移植する際に経腹超音波像を見やすくするためです。膀胱に尿が溜まっていなくても子宮と子宮内膜がはっきり分かる場合は、尿を溜めなくても問題ありません。[2012年6月16日]
(産婦人科医: 伊熊 慎一郎)
年齢:40 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:0回 人工授精:1回 体外受精:16回
 今までに、ロング法やショート法、完全自然周期で誘発し、初期胚や胚盤胞の移植など行い、移植回数が16回になってしまいました。アンタゴニスト法で4分割の初期胚を移植した際は7週で稽留流産し、SEET法で凍結胚盤胞を移植したときは5週で化学流産となりました。また、最近6回は連続して陰性になるなど結果が出ません。
 着床障害の検査を行い、ピシバニール注射とカバサールを服用しています。2個移植については、子宮筋腫の内視鏡併用核出手術をしているので認められませんでしたが、時々検討事項には上がります。
 BCのグレードの凍結胚盤胞があと2つあります。AMHは20代前半よりも良く、卵も胚盤胞になるだけに、治療をあきらめきれないでいます。私にできることはまだあるでしょうか。

 2回流産されていますので、反復流産のスクリーニング検査に異常がなければ、リンパ球移植をお勧めいたします。[2012年6月16日]
(産婦人科医: 伊熊 慎一郎)
年齢:42 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:6回
 高齢で出産希望をしている者です。3年前子宮筋腫と腺筋症の手術をし、今も内膜症が少しあり、子宮造影検査では、左が癒着しているかもしれないと言われています。
 昨年7月から不妊治療専門病院に通院し、過去6回の体外受精を行いました。
 1、2回目:hMG注射とブセレキュア点鼻薬にて、4個と3個採卵できました。体外受精をして3日目に8細胞(グレード1、2)で移植し、内膜厚はそれぞれ14.3mm、15mmでした。
 3、4回目:クロミッド自然周期にて、顕微授精をして4日目に桑実胚(グレード不明)を移植し、その時の内膜厚はそれぞれ13mm、12.8mmです。
 5回目:クロミッド自然周期にて1個採卵、顕微授精をして5日目の桑実胚をもう一日培養してもらいましたが、胚盤胞にならなかったため、移植を中止。
 6回目:クロミッド自然周期にて2個採卵して体外受精を試みたところ、「4〜5日目の成長速度が遅く、中全体が一つになっている?ので、移植しても結果が出ない」と言われましたが、私の目ではよく分かりませんでした。他の病院のホームページを見ると6日目まで培養してくれるようですが、5日目で成長の速度を判断できるものなのでしょうか?
 更に、「今の状態だとタイミング療法でも体外受精でも同じような結果となる。受精しないわけではなく、ただ年齢的に難しいのでこれからのことは二人で相談してください」と言われました。卵子が空胞のものは今までありませんが、卵子が古いというということだけで分割が止まってしまうのでしょうか?なにか試せる方法はないのでしょうか?

 奥様の受精卵は4日目で桑実胚まで分割が進んでいますので、胚分割のスピードは問題ないと思います。
 年齢を考慮すると、分割の状態が良好な胚を採卵周期に戻さず凍結保存し、ホルモン補充周期で戻す方法にすると着床率が高まりますので、お勧めいたします。
 その方法ができるかどうか、一度主治医の先生とご相談されてはいかがでしょうか。[2012年6月16日]
(産婦人科医:伊熊 慎一郎)
年齢:39 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:2回 人工授精:回 体外受精:2回
 夫婦ともに異常はありません。今まで採卵を2回行い、合計8個の卵子が取れました。卵子の見た目は綺麗で、精子も問題ないとのことですが、体外受精で受精したのは1個のみでした。
 顕微授精に入る前に体外受精をあと1回やりたいと思っておりますが、卵子の殻が硬い可能性があります。受精率をよくするためには、何をするのがいいのでしょうか。誘発方法を変えた方がいいのでしょうか?また、培養液が合っていないと、受精率に関係してくるのでしょうか?培養液が合っていないのであれば、転院を考えます。

 前回体外受精(IVF)で受精が8個中1個ということは、受精に障害がありますので、次はぜひ顕微授精(ICSI)を行われてください。培養液も当然影響してきますが、まずは顕微授精を行うことが重要となります。[2012年6月16日]
(院長: 田中 温)
年齢:36 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:回
 3年前に顕微授精で第一子を授かり、第二子出産へ向けて治療中です。
 第一子は、タイミング療法の途中で精子が少ないことがわかり、すぐに顕微授精へ移行しました。3日目で8個に分割していた受精卵が1つだけあったので新鮮胚移植し、無事出産しました。
 第二子の治療では、採卵してグレードが良いと言われた4AA〜4ABの受精卵を5個凍結し、次の周期で戻しましたが、妊娠には至りませんでした。受精卵はとても良い状態で、黄体ホルモンの補充も内膜の厚さも順調だったようですが、何が原因かはっきりとはわからないと医師はおっしゃっていました。
 凍結胚移植2日後から自転車通勤し、約15kgの第一子を抱き上げたりしています。飲酒・喫煙はせず、1日1杯程度のコーヒーと、葉酸のサプリメントを飲み、睡眠は子供と一緒に8時間程度はとっています。
 第一子の妊娠から続いているセックスレスが、着床率に影響を与えることはあるのでしょうか?何年も続いているわけではありませんが、セックスレスといっても仲が悪いわけではなく、夫も第二子を望み治療に協力的なので、着床率に影響があるということであれば協力はしてくれると思います。

 受精卵の着床は受精卵の分割状態と子宮内膜の厚みが重要ですが、奥様はどちらの条件も問題ありません。また、セックスレスが胚移植後の着床率に影響している可能性は低いと思います。
 分割状態の良い受精卵が凍結できており、月経周期が規則的で基礎体温が二相性ですので、次回は自然周期での凍結胚移植をお勧めいたします。[2012年6月16日]
(産婦人科医:伊熊 慎一郎)
年齢:40 基礎体温:不明 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:回 体外受精:2回
 去年秋ごろ、クロミッドにて2回誘発し採卵しました。1回目は3個採卵でき、3個とも翌日受精したため凍結しました。翌月に2回目の採卵を行い、1個採卵出来ましたが翌日の受精確認時には「受精しなかった」との連絡がありました。しかし8日後に病院から「経過観察していた所、6日目に胚盤胞まで成長し凍結しました」と突然連絡が入りビックリしました。その後、病院側からの説明では「まれに受精が早すぎると確認できない段階になってしまうことがある。でも胚盤胞まで育ったので受精したと判断した」と言われました。
 2回目採卵時の受精卵が胚盤胞まで育ったにも関らず、今年1月の凍結胚移植では、1回目採卵時の3日目分割胚のうちの1個を戻すことになり、結果は陰性でした。さらに3月の移植でも、1回目採卵時の卵で胚盤胞まで成長した1個が優先され移植しましたが、結果は陰性でした。
 2回目採卵時の通常と違う成長の胚盤胞は後回しにされており、残りはその1個になってしまいました。その1個を移植し妊娠・出産した場合、奇形児やダウン症の発症率が高くならないか不安です。先生はどのようにお考えになられますか?参考に聞かせていただければと思います。

 1回目の採卵時の分割状態はどうだったのでしょうか。2回目の移植が1個となると、残り1個はどうなっているのでしょうか。2回目の採卵時の卵は胚盤胞まで成長していますが、奇形児やダウン症の発生率が高くなるということはないと思います。卵を観察する時間は施設で決められていますから、観察された後に卵の成長が早まった可能性があります。卵の質が良くならなければ胚盤胞までまず成長しないと思われます。[2012年6月16日]
(産婦人科医: 永吉 基)
年齢:36 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:8回 人工授精:0回 体外受精:0回
 夫は33歳で、赤ちゃん待ちをして8ヶ月経ちます。今までは自分たちで排卵検査薬を使って、産婦人科の先生にエコーで見てもらいながらタイミングを8回行いました。
 私の年齢もあり、検査も兼ねて不妊クリニックを受診したところ、AMHテストは1.53ng/ml、2回実施した精液検査では精子の頭の奇形率96%、その他の奇形3%、高速運動精子1%という結果でした。不妊科の先生から「顕微レベルでも大変難しい治療になるので、ここ1、2年が勝負です」と言われました。私たちの状態を診て仰っていると分かっていても、ショックでした。
 私たちのケースは重度の不妊なのでしょうか?また、このような条件での挑戦は、確率的にかなり低いでしょうか?うまくいかなかった時の絶望感に耐えられるか心配で、なかなか決心がつきません。金銭的なこともあり、治療前に何回と決めてから始めたいと思っています。アドバイスをお願いします。

 まず、ご本人様のAMHの数値は40歳代前半の平均値であり不良です。ただ、挙児が望める下限値ではありますので、できるだけ早い治療が望ましいでしょう。
 また、ご主人様の精液所見ですが、「精子の頭の奇形率96%、その他の奇形3%」との事ですので、99%が奇形精子という事になります。精子奇形率は30%以内が望ましいので、奇形率に関しては極めて不良と言わざるを得ないと思われます。このような重症奇形精子症は顕微授精の適応となります。ただ、顕微授精は極端な話、正常な精子が1つでも認めれば施行可能な技術です。1%の正常形態精子を選別し、これを顕微授精すれば決して妊娠不可能ではないです。
 治療前に、どのくらいの治療期間で線引きするかは、ご本人様のお気持ち、金銭的な事もあり、具体的にはご説明するのは難しいですが、「5回までに体外受精で妊娠に至らなければその後の妊娠率は不良と言わざるをえない」、「年齢は42歳以上だと妊娠率は極めて不良となる」との報告が散見されます。
 いずれにせよ、治療を成功させるには早期の治療開始に加え、高水準の技術を要すると思われます。[2012年6月16日]
(産婦人科医: 茅原 誠)
年齢:37 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:6回 体外受精:7回
 今までに採卵3回、胚移植を7回行いましたが着床しません。
 過去に一度自然妊娠しましたが子宮外妊娠のため卵管を切除しました。医師からは「妊娠する力はあるので、後は着床が問題」と言われています。しかしこれといって治療法がないのが現状のようです。
 一度でも子宮外妊娠をしていると着床障害には当てはまらないのでしょうか?何度も移植を繰り返したらいつか妊娠できるのでしょうか?

 あなたが胚移植を7回行った際の卵の分割状態はどのようなものでしょうか。例えば、2日目4細胞、3日目8細胞、4日目桑実期胚、5日目胚盤胞と、日にちに合った分割状態だったのでしょうか。また、子宮内膜の厚さは8mm以上ありましたか?薄いと着床しにくい可能性があります。さらに、移植後の黄体補充は子宮内膜の厚さに関係してきますが、どのような方法でしたか?
 もし胚盤胞で戻しているとすれば、移植前にアシステッド・ハッチング(AH)といって、卵の殻を削る、あるいはカットして着床しやすい状態にする方法を行ってから移植する方法もあります。
 子宮外妊娠したことで着床障害になるとは、必ずしもいえないと思われます。[2012年5月15日]
(産婦人科医:永吉 基)
年齢:35 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:6回 人工授精:0回 体外受精:5回
 2011年9月と2012年3月に凍結胚盤胞を移植予定でしたが、2回とも融解時に胚が壊れてしまいました。前に通っていたクリニックでは、凍結胚盤胞移植を4回して融解時に胚が壊れたことは一度もありません。現在通っているクリニックでは、融解時に胚が壊れてしまう確率は7%だと説明されましたが、それが自分に2回も起こるなんて、悔しい気持ちでいっぱいです。
 3ABと4ABの胚だったので、グレードもそんなに悪いものではないと思うのですが、元々卵に力がなかったのでしょうか?培養環境が合わなかったのでしょうか、それとも培養士の腕なのでしょうか?

 胚の凍結は、施行者の技術によるところが大きいです。凍結する胚の質が最も重要で、そのためには良好な卵子を作る排卵誘発法を見つける事が重要です。あなたに合った排卵誘発法で質の高い卵子が採れれば、体外受精(IVF)・顕微授精(ICSI)で凍結に耐えられる卵子となると思います。[2012年5月15日]
(院長:田中 温)
年齢:37 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:回 人工授精:7回 体外受精:6回
 現在通院している病院は、血液検査によるホルモン検査は一切ありません。
 過去2回、自己注射で刺激し、1回目は11日目の採卵で16個採れ、うち10個が受精、2回目は12日目の採卵で18個採れ、うち11個が受精し、2回とも凍結しました。ホルモン補充での凍結胚移植を行う予定でしたが、内膜が厚くならずにキャンセルとなりました。最終的には注射で誘発してある程度卵を作り内膜も厚くするという方法をとり、移植するために4ヶ月もかかったのに、結果は陰性でした。
 主治医からは、「子宮内膜に問題がある。根気よく採卵して移植を繰り返すしかない」と言われましたが、このまま繰り返したらいつか妊娠してくれるのでしょうか?内膜を厚くする方法はないのでしょうか?
 また、今の病院では8分割を移植していますが、やはり、胚盤胞まで育てたほうがいいのでしょうか?アドバイスをお願いします。

 排卵誘発周期での凍結は、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のために行ったのでしょうか。凍結できた卵は何個あって、凍結胚移植は何回可能なのでしょうか。通院先の病院では、8細胞で凍結し、凍結胚を移植する治療方法のみでしょうか。もし可能であれば、胚盤胞まで育てたり、もしくは胚盤胞までいけばアシステッド・ハッチング(AH)といって、卵の殻を削ったりカットして着床しやすい状態にすることも1つの方法として考えます。
 また、排卵誘発周期の子宮内膜の厚さはどのくらいだったのでしょうか?もし子宮内膜の厚さが8mm以上になるのでしたら、採れる卵を減らすために注射量を減らしたり隔日投与したりして、排卵誘発周期に移植することが可能かと思います。[2012年5月15日]
(産婦人科医:永吉 基)
年齢:43 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:0回 人工授精:5回 体外受精:0回 
 40歳で結婚し、41歳で自然妊娠するも5Wで完全流産となりました。
 流産後半年が経過した42歳の時に今の不妊専門院へ移りましたが、その段階で年齢的に体外受精でも良い結果は得られないと言われました。ちなみにその時の検査結果は下記の通りです。
 テストテトロ:0.05ng/mL、 DHEA-S:60ug/dL、 AMH:9.5pmoL/L、 TSH:2.8uIU/mL
 FT3:2.79ng/dL、 FT4:1.15ng/dL、 PRL:10.0ng/mL
 その後、初めてのAIHで妊娠しましたが、6Wで心拍確認できず不完全流産となりました。2度目の流産時はほとんど内容物が出ていたことと、内膜を配慮して手術はありませんでした。連休中の出来事だったので胎芽は検査できませんでしたが、不育症が気になったので検査をしたところ下記のような結果でした。
 T1:35.8sec、 T2:30.2sec、 T1/T2:1.19、 プロテインS:92%、 第12因子:72%、 プロテインC活性:136%
 抗核抗体FA:320倍、 抗DNA抗体RIA:2.0以下IU/m、 抗CL-β2GPI抗体
 キニノーゲン添加群:0.111、 キニノーゲン非添加群:0.104、 LA-DRVVT (±)
 抗核抗体とループスが引っかかったのでバイアスピリンを処方して貰うことになりました。
 流産後、主治医に何度か治療法の相談をしたのですが、「流産の原因は卵子の老化なので体外受精や顕微授精をやってもAIHと妊娠率は変わらないし、小さいポリープが3個有るので、どうしても体外受精に挑戦するなら除去手術もしないといけないから時間が無い」との事でした。排卵時の卵胞の大きさは20mm〜22mmで、内膜も平均16mm以上(ポリープの厚さも含んでいるとは思いますが)、生理周期は30日位で基礎体温も毎回二相性なので問題は無いと思います。
 短期間で妊娠2度していますが、このままAIHで良いのか、もっと違う事を試した方が良いのか迷っています。違う方法だと何が良いのかもアドバイスお願い致します。

 流産を2回経験され、不育症の検査をした結果は抗核抗体・ループス陽性のようですが、ご夫婦の染色体は調べられていますか?一度調べておいた方がいいかと思います。子宮内膜ポリープは、摘出することが可能であれば、早めにとった方がいいでしょう。
 以上のことで問題がなければ、人工授精(AIH)を数回行ってみて、妊娠しないのであれば体外受精(IVF)・顕微授精(ICSI)にステップアップされた方がいいかと思います。バイアスピリンは、治療前から継続して内服するのがいいでしょう。[2012年5月15日]
(産婦人科医:永吉 基)
年齢:38 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:2回 人工授精:2回 体外受精:7回 
 不妊専門クリニックでの検査の結果、不妊治療に支障のない軽症の子宮筋腫、内膜症、双角子宮と右卵管狭窄に加え、夫の精子濃度が不安定であることが判明した為、低刺激法にて顕微授精→胚盤胞凍結の治療法で1年が経ちます。採卵は生理14〜16日目、生理3日あるいは4日目のFSHは過去に2度ほど2桁だったことがありますが、ほとんどが8〜9のひと桁台です。
 先月、7回目の採卵で初めて凍結できたものの5CCとグレードが良くありませんでした。誘発法は生理3日目からクロミッドを1日1錠で、卵の成長によりフォリスチムを接種する周期もあります。たいてい5個前後の卵ができますが、採卵できるのは3個前後で、そのうち2個前後が受精確認できますが、胚盤胞まで育つ卵は1個あるかないかです。過去に4個が胚盤胞まで育ちましたが、どれも凍結できる状態ではありませんでした。また、ここ2回の採卵では未熟卵が多く、培養して成熟した卵を顕微授精しています。医師からは「そういうタイプ、体質かも」と言われましたが、なぜ急に未熟卵ばかりになったのかわかりません。何か原因があるのでしょうか?
 精神的、年齢、経済的にも厳しく、今の病院は自然周期、低刺激誘発しか行ってもらえないため、場合によっては転院を考えています。これまでのデータのあるクリニックから転院した場合、リスクなどはないのでしょうか?
 39歳目前の今、刺激を与えて多くの卵を作るよりも、低刺激で良い卵を待つほうがいいのでしょうか?それとも、誘発法を変えることで良質の卵を作れる可能性はあるのでしょうか?ご意見をお願いします。

 体外受精と顕微授精で良好な成績を得るためには、良好な卵子が採れることが前提です。良好な卵子は、排卵誘発法によって決まります。すなわち、あなたに合った最適な排卵誘発法を見つけることが、治療の結果を満たすための近道と言えます。そのためには、月経3日目までの胞状卵胞の大きさと数、E2、LH、FSH等のホルモン結果より、排卵誘発法を決める事が重要です。15個程の卵が採れる可能性がある調節刺激の誘発法の方が、採卵数の少ない低刺激の誘発法よりも、妊娠率は明らかに高くなります。[2012年5月15日]
(院長:田中 温)
年齢:41 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:2回 人工授精:3回 体外受精:2回
 現在、低刺激で体外受精をしています。体外受精を始める前の基礎体温はきちんとした二相性で、死産でしたがAIHで一度妊娠しました。
 以前一度、高刺激のアンタゴニスト法を行ったのですが、アンタゴが効かず14個見えていた卵胞の半分が排卵してしまい、採卵後4日目で生理がきました。その後、プレマリンとヒスロンでカウフマン療法を2周期行おうとしたのですが、2周期目の途中でやむを得ない理由でキャンセルしてしまったため、その後プラノバールで調整してから再びカウフマン療法を1周期行いました。次の周期で採卵しようとしたところ、卵胞の育ちが遅いためキャンセルとなり、身体への負担を考えて低刺激で誘発を行う病院へ転院しました。
 転院後、Day3からクロミフェンを1錠ずつ服用し、E2が上がってからフォリスチムを隔日で3回注射し、Day20-21辺りでの採卵となっています。採卵後にピルでホルモンを調整するのですが、次周期のFSHが1以下に下がったままで、プラノバール、ソフィアA、マーべロンなどを試してみても変わらず、1週間遅れで元に戻ります。原因は、脳下垂体の問題だと言われており、またプレマリン、ヒスロンでカウフマン療法を行った後は普通の数値でした。
 自然周期での移植を希望したこともあるのですが、注射を打ってピルを飲んだ後では自力の排卵が難しかったようです。
 周期が乱れると卵の質が良くないと聞いたことがあります。採卵後のホルモン調整のために、ピルは飲むべきでしょうか?私の場合、ピルを飲んでも飲まなくても周期が乱れ、また飲むと脳下垂体に影響があるのではないかと心配です。それに、ピルを飲むとFSHが高くなるとよく聞きますが、私のように低すぎる場合には何か別のホルモン調整方法があるのでしょうか?
 転院後も採卵後にピルを飲まなかったら、やはり4日目で生理がきました。高刺激の時は半分が排卵済みだったので、卵胞を吸い取ることによる黄体ホルモン不全ではないと思うのですが、なにが原因でしょうか?脳下垂体と関係があるのでしょうか?

 卵胞が14個発育したという事は、卵巣の反応が十分あると言う事ですので、排卵誘発法を変えれば十分チャンスがあると思います。低刺激法は、調節刺激法よりも卵の数、質が下がり、妊娠率も下がりますので、調節刺激法をお勧めいたします。そのためには、月経3日目での胞状卵胞の数と大きさ、E2、LH、FSHの値を参考にして、排卵誘発を決める事が必要です。できれば、採卵した卵を全て凍結し、自然周期に戻す方が着床率は明らかに高くなります。[2012年5月15日]
(院長:田中 温)
年齢:30 基礎体温:二相性 生理周期:規則的 タイミング法:36回 人工授精:0回 体外受精:1回
 現在30歳、AMHは30で不妊と不育の治療をしています。先日初めての体外受精をしました。
 アンタゴニスト法(D3から毎日フォリルモン225と採卵2日前からのセトロタイド)によるもので、7個採卵出来ましたが、その後片方の卵巣が5cmに腫れました。採卵3日後に受精卵が6個でき、内2個が11分割のグレード1、4個が8分割のグレード2に分割しましたので、全てを胚盤胞になるまで培養することにしました。
 ところが6日目に、胚盤胞まで進んだのはグレード1の1個だけで、残り5個は分割がストップしてしまったようです。理由もわからず、大変悲しい気持ちです。今通っている病院では、卵巣が腫れやすいのでロング法ではなく、次もアンタゴニスト法でフォルリモンを150単位にする、と言われました。しかし、次も胚盤胞まで進まないのではと不安です。このようなケースは他にもあるのでしょうか?また、胚盤胞への到達率を改善するにはどのような方法をとればいいでしょうか。アドバイスをお願いします。

 人の胚は3日目、すなわち8分割で大きく道が分かれます。3日目までは母親の卵の栄養分で育ってきますが、それ以降は胚自身の力、能力で成長していきます。ですから、胚自身の能力が不十分である場合には、8細胞から発育が徐々に低下していき、結果的に胚盤胞となる確率は低くなるといった風になります。そのため、なるべく質の高い卵子が取れるように、最適な排卵誘発を見つけることが必要だと思います。それには月経3日目までの胞状卵胞の数と大きさ、E2、LH、FHSのホルモンの値などが重要となります。[2012年5月2日]
(院長: 田中 温)
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